第三種冷凍機械責任者試験問題!! 過去問と解答 平成23年度 保安管理技術(問1~問10)
第三種冷凍機械責任者試験問題 過去問と解答
平成23年度 保安管理技術(問1~問10)
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次の各問について、正しいと思われる最も適切な答をその問の下に掲げてある(1)、(2)、(3)、(4)、(5)の選択肢の中から1個選びなさい。
問1 次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、冷凍の原理について正しいものはどれか。
イ. 圧縮機で圧縮された冷媒ガスを冷却して、液化させる装置が蒸発器である。したがって、冷媒に対して、熱が出入りしやすいような熱交換器を用いること、すなわち、小さい温度差でも容易に熱が出入りできるようにすることが必要である。
ロ. 冷凍装置内の冷媒圧力は、一般にブルドン管圧力計で計測する。圧力計のブルドン管は、管内圧力と管外大気圧との圧力差によって変形するので、指示される圧力は測定しようとする冷媒圧力と大気圧との圧力差で、この指示圧力を絶対圧力と呼ぶ。
ハ. 物質が液体から蒸気に、または蒸気から液体に状態変化する場合に必要とする出入りの熱を、潜熱と呼ぶ。
ニ. 圧縮機吸込み蒸気の比体積は、吸込み蒸気の圧力と温度を測って、それらの値から冷媒のp-h線図や熱力学性質表により求められる。比体積の単位は(㎥/kg)であり、比体積が大きくなると冷媒蒸気の密度は小さくなる。
(1) イ、ロ (2) イ、ニ (3) ロ、ハ (4) ロ、ニ (5) ハ、ニ
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問2 次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、冷凍サイクルおよび熱の移動について正しいものはどれか。
イ. 冷凍サイクルの成績係数は、冷凍サイクルの運転条件によって変わる。蒸発圧力だけが低くなっても、あるいは凝縮圧力だけが高くなっても、成績係数が大きくなる。
ロ. 固体壁表面での熱伝達による伝熱量は、伝熱面積と温度差に正比例する。流体と固体壁との間で熱が伝わる際の熱伝達率[kW/(㎡・K)]の大きさは、流体の種類、状態、流速などによって変わる。
ハ. 水冷却器の交換熱量の計算において、冷却管の入口側の水と冷媒との温度差を 、出口側の温度差を とすると、冷媒と水との算術平均温度差 は、 である。
ニ. 二段圧縮冷凍装置では、蒸発器からの冷媒蒸気を低段圧縮機で中間圧力まで圧縮し、中間冷却器に送って過熱分を除去し、高段圧縮機で再び凝縮圧力まで圧縮するようにしている。圧縮の途中で冷媒ガスを一度冷却しているので、高段圧縮機の吐出しガス温度が単段で圧縮した場合よりも低くなる。
(1) イ、ロ (2) イ、ニ (3) ロ、ハ (4) ロ、ニ (5) ハ、ニ
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問3 次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、冷凍能力、軸動力および成績係数について正しいものはどれか。
イ. 圧縮機の圧力比は、吸込み蒸気の絶対圧力を吐出しガスの絶対圧力で割った値であるが、この圧力比が大きくなるほど体積効率は小さくなる。
ロ. 圧縮機の全断熱効率が大きくなると、圧縮機駆動の軸動力は小さくなり、冷凍装置の成績係数は大きくなる。
ハ. 法定の冷凍能力と空調用における実際の冷凍能力の値を比較すると、空調用における実際の冷凍能力のほうが大きい。
ニ. 吸込み圧力が低いほど、吸込み蒸気の過熱度が小さいほど、吸込み蒸気の比体積は大きくなり、冷媒循環量が減少する。
(1) イ (2) ニ (3) イ、ロ (4) ロ、ハ (5) ハ、ニ
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問4 次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、冷媒および潤滑油について正しいものはどれか。
イ. 蒸発温度と過熱度が同じ134aとR410Aの冷媒蒸気を、圧縮機で同じ凝縮温度まで圧縮すると、圧縮機吐出しガス温度は、R410Aのほうが低くなる。
ロ. アンモニア冷媒の飽和液は潤滑油よりも重く、装置から漏れたアンモニアガスは空気よりも大きい。
ハ. アンモニア冷凍装置内に、微量の水分が混入しても運転に大きな障害を生じないが、水分が多量に混入すると、装置の性能が低下し、潤滑油が劣化する。
ニ. フルオロカーボン冷媒は、科学的に安定した冷媒であるが、装置内に水分が混入し、温度が高いと冷媒が分解して金属を腐食することがある。また、膨張弁で遊離水分が凍結して詰まることもある。
(1) イ、ロ (2) イ、ニ (3) ロ、ハ (4) ロ、ニ (5) ハ、ニ
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問5 次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、圧縮機について正しいものはどれか。
イ. 多気筒圧縮機は、アンローダと呼ばれる容量制御装置で無断階に容量を制御できる。
ロ. 多気筒圧縮機は、始動時に潤滑油の油圧が正常値に上がるまではアンロード状態で、アンローダが始動時の負荷軽減装置として使われる。
ハ. 圧縮機が頻繁に始動と停止を繰り返すと、駆動用の電動機巻線の温度上昇を招くが、巻線が焼損するおそれはない。
ニ. 強制給油方式の多気筒圧縮機は、液戻りの湿り運転状態が続くと、潤滑油に多量の冷媒が溶け込んで、油の粘度が低下し、潤滑不良となることがある。
(1) イ、ロ (2) イ、ニ (3) ロ、ハ (4) ロ、ニ (5) ハ、ニ
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問6 次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、凝縮器について正しいものはどれか。
イ. 凝縮負荷は冷凍能力に圧縮機駆動の軸動力を加えたものであるが、凝縮温度が高くなるほど凝縮負荷は大きくなる。
ロ. 水冷式シェルアンドチューブ凝縮器は円筒胴、管板、冷却管および水室カバーから構成され、高温高圧の冷媒ガスは冷却管内を流れる冷却水により冷却され、凝縮液化する。
ハ. 水あかは熱伝導率が大きく、熱の流れを妨げる。その結果、熱通過率が小さくなり、凝縮器能力が減少し、凝縮温度が上昇するので、圧縮機の軸動力は増加する。
ニ. 受液器兼用凝縮器を使用した装置で、冷媒を過充てんすると液面が上昇し、冷却管の一部が液に浸されて、凝縮に有効な伝熱面積が減少し、凝縮温度は上昇するが液の過冷却度はほとんど変わらない。
(1) イ、ロ (2) イ、ハ (3) ハ、ニ (4) イ、ロ、ニ (5) ロ、ハ、ニ
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問7 次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、蒸発器について正しいものはどれか。
イ. 蒸発器は冷媒の供給方式により乾式蒸発器、満液式蒸発器および冷媒液強制循環式蒸発器に分類され、シェル側に冷媒を供給し、冷却管内にブラインを流し冷却する蒸発器は乾式蒸発器である。
ロ. 冷蔵庫で使用される空冷冷却器では、車内温度と蒸発温度との平均温度差は5~10Kにとるが、この値が大き過ぎると蒸発温度を低くする必要があり、装置の成績係数が低下する。
ハ. 乾式空気冷却器では、蒸発器入口の冷媒分配を均等にするためにディストリビュータを取り付けるが、圧力降下が大きいので外部均圧形温度自動膨張弁を用いるのがよい。
ニ. 冷媒側伝熱面における平均熱通過率は、乾式蒸発器のほうが満液式蒸発器よりも大きい。
(1) イ、ロ (2) ロ、ハ (3) ハ、ニ (4) イ、ロ、ニ (5) イ、ハ、ニ
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問8 次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、自動制御機器について正しいものはどれか。
イ. 蒸発圧力調整弁は、蒸発器の出口配管に取り付けて、蒸発器内の冷媒の蒸発圧力が所定の蒸発圧力よりも高くなるのを防止する目的で用いられる。
ロ. 定圧自動膨張弁は、蒸発圧力すなわち蒸発温度がほぼ一定になるように、冷媒流量を調節する蒸発圧力制御弁である。この弁では蒸発器出口冷媒の過熱度は制御できないので、一般に熱負荷変動の少ない小形冷凍装置に用いられる。
ハ. 温度自動膨張弁から蒸発器出口までの圧力降下が大きい場合には、内部均圧形温度自動膨張弁を使用しなければならない。
ニ. 吸入圧力調整弁は、圧縮機吸込み配管に取り付けて、圧縮機吸込み圧力が設定値よりも高くならないように調整できるばかりでなく、圧縮機の始動時や蒸発器の除霜などのときに、圧縮機駆動用電動機の過負荷も防止できる。
(1) イ (2) ロ、ハ (3) ロ、ニ (4) ハ、ニ (5) イ、ロ、ハ
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問9 次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、附属機器について正しいものはどれか。
イ. 油分離器は、圧縮機の吐出し管に取り付け、冷媒と潤滑油を分離し、凝縮器や蒸発器に油が送られて、冷却管の伝熱を妨げるのを防止する。
ロ. 液分離器は、蒸発器と圧縮機との間の吸込み蒸発配管に取り付けて、蒸気と液を分離し、蒸気だけを圧縮機に吸い込ませて、液圧縮を防止する。
ハ. アンモニア冷凍装置では、凝縮器を出た冷媒液を過冷却するとともに、圧縮機に戻る冷媒蒸気を適度に過熱させるために、液ガス熱交換器を設けることがある。
ニ. フルオロカーボン冷凍装置の冷媒系統に水分が存在すると、装置の各部に悪影響を及ぼすので、冷媒液はドライヤを通して、水分を除去するようにしている。
(1) イ、ロ (2) イ、ハ (3) ハ、ニ (4) イ、ロ、ニ (5) ロ、ハ、ニ
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問10 次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、冷媒配管について正しいものはどれか。
イ. 配管材料としての銅および銅合金は、アンモニア冷媒に使用できる。
ロ. 吐出し管は、冷媒ガス中に混在している油が確実に運ばれるガス速度が確保できる管径とする。
ハ. 高圧液管は、冷媒液がフラッシング(気化)するのを防ぐために、流速はできるだけ小さくなるような管径とする。
ニ. 吸込み管の管系は、冷媒蒸気中に混在している油を、最少負荷時にも確実に圧縮機に戻せるような蒸気速度が保持できるように選定する。
(1) イ、ロ (2) イ、ハ (3) ロ、ニ (4) ハ、ニ (5) ロ、ハ、ニ
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